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政治・経済・社会について考えを綴る、とある東大生の雑感ブログ。

築地市場の移転延期

こんにちは。

前回の記事を自分で読み返してみたのですが、文字が詰まりすぎて読みにくかったですね。段落替えをもっと増やしてみるといいのかな。いろいろ工夫してみます。

さて今日は築地市場の移転延期について。

 

おさらい

8月31日、記者会見で小池都知事が11月7日に予定されていた豊洲新市場への移転を当面延期することを正式に表明しました。

www3.nhk.or.jp

 

移転延期の主な理由として第一に挙げたのは、地下水に含まれる有害物質(ベンゼン)のモニタリングの最終結果が来年の1月に出るまで待つということです。

聞くところによると此処は東京ガスの工場跡地らしく、以前地下水から基準値を超える有害物質が検出されたため、モニタリング調査を複数回行っているようです。

また会見では新市場の整備費が当初の3倍に膨れ上がっていることや(まるで東京五輪みたいですね)、店舗の間隔が狭く使い勝手が悪いという声が仲卸業者から上がっていることなども話していたようです。

正直言うと予算の膨張については延期とは切り離して考えるべきですね。もう建設しちゃってるし、追及は移転してからでもます。メディアによってはここをごっちゃにしているようですけど。

 

突然の変更に憤る人達も

移転まで2カ月というときに急な変更をしたわけですから、戸惑いの声が上がるのも無理はありません。市場の移転に伴う様々な契約変更や豊洲市場での設備投資、維持管理費が築地とダブルでかかることなど損害が発生することは必須です。

これについては東京都は真剣に向き合う必要があるでしょう。小池都知事も都に任せきりにするのではなく、その辺りをどうするのか明言する責任があります。

また、築地市場の跡地には東京五輪に向けて新たな高速道路 環状2号線が建設される予定になっています。(東京都第一建設事務所 道路整備事業

選手村とスタジアムを結ぶ道路というのですから、非常に大事な道路です。今回の延期によって完成が間に合わなくなるのではないかという懸念が広がっています。

 

責任論と対処法は分けて考えよう!

消費者の安全のために移転を延期する。これは至極真っ当な主張です。

「オリンピック開催に伴い道路の建設計画を早める必要が出た。だからモニタリングの完了を待たず移転を前倒しした。」なんていう都の言い分にはとても納得できない。国民の健康と安全が第一です。

それは建設費の高騰についても言えます。当初の3倍にも膨れ上がった理由が建設費や資材の高騰だけで説明できるとは思えない。たぶん利権絡みなんでしょう。”都議会のドン”が建設会社の顧問?を務めているなんて話もありましたよね。リオ五輪が始まったころ盛んに報道されていました。

こうした問題に切り込むことは非常に重要です。その点で小池都知事はよくやってくれたと思います。今までは馴れ合いで誰も指摘しませんでした。

 

でも、責任の所在を明らかにするだけでは現実の問題は解決しません。そこはしっかり心に留めておく必要があります。

 

開場80年経った築地の老朽化は以前から叫ばれていたし、オリンピックに必要な道路は何としても建設しなければならない。内装の使い勝手の悪さの改善もすべきでしょう。マグロの捌けない狭い市場なんて嫌ですよね(笑)

内装の整備は一部業者が対象なのでモニタリング報告を待つ間にでも解決できそうですから、問題は道路をどうするか。

個人的には造れるエリアから着手すれば半年ぐらい移転を延期してもできそうな気がするんですが、建設業の実態を知らないのでなんとも言えません。

築地エリアだけ高架にするとかはできないんでしょうか。それかあの一帯は直線道路にせず東京湾側に大きく迂回するとか。色々やり方はあると思います。それでお金がかかってしまうのは仕方ありません。消費者の安全への投資と考えればよい。

 

私が許せないのは打開策をまじめに考えず、既定路線ありきで消費者の安全を軽視するような態度です。

モニタリングが終わったあと2月頃に移転すれば、消費者の安全もオリンピックの成功も、そして小池さんのパフォーマンス的にもいい感じで収まると思うんですが…

 

あ、でももしまたベンゼンが検出されたら大変なことになりますね。そうならないよう心から祈っています。