iPhone7/7Plusから見える、スマートフォンの今
日本時間9月8日未明、Appleより新iPhoneが発表されました。
まずはレビュー
主な特徴をまとめると
- イヤホンジャック廃止、Lightningコネクタに統合
- 防沫・耐水性
- ホームボタンを物理ボタンからTaptic Engine対応へ
- 一眼レフ並みの新カメラ
- 新カラー ジェットブラック
- 日本専用のApple Pay
といったところでしょうか。
イヤホンジャックを思い切って無くしたことにより、防水性の向上やスピーカーの強化が可能になりました。
これは賛否こそあれモバイル機器にちょっとした革新を起こすかも。自分の使用法では充電しながら音楽を聴くことが無いので問題ありません。
ホームボタンの改変も防水性のためには欠かせなかったようです。
将来的にはあらゆるボタンが接触型に変わっていくのかもしれませんね。
iPhoneのカメラ性能の向上は異常なまでです。
まさか望遠レンズと広角レンズを搭載するとは!(7Plusのみ)
写真を趣味とする人以外、大きなカメラを買うことはますます減るでしょうね。
iOS10ではアルバムのAI化が進むので、もはや思い出を記録するのにiPhone1台で十分という感じです。
経営戦略として攻めたなと思うのがApple Payの日本市場限定バージョン。
詳しくは各自調べてもらえればいいんですが、日本では独自の電子決済規格が普及しているため日本仕様のiPhoneが出荷されるようです。
日本版Apple PayではSuicaを始め各種クレジットカードが使用できますが、そのiPhoneは海外ではApple Payが使えないという・・・
日本でのiPhoneの売り上げは、主要キャリアの販売戦略や国民性(みんなと同じものを持ちたいという)により唯一好調です。
日本で利益を少しでも稼げるようにこのような特例的な戦略に打って出たのでしょうね。
それにしても、Apple Payがすでに使える海外ではiPhone7シリーズの魅力はかなり薄いのでは・・・(笑)
Appleは革新性を失ったのか??
さて、このブログはここでは終わりません。
さっきまで割と褒め称えてましたが、冷静に見るとそんなに革新的な機能があるというほどではありませんね。
ここ数年、スティーブ・ジョブズ亡き後のAppleは「顧客から望まれた機能をどんどん載せていく」ことに終始しているということはよく聞くと思います。
iPhoneのハードウェアは既に5sあたりでほぼ完成したと私は思っています。
しかしそれは必ずしもAppleの革新を生み出す力が弱ったからとは言い切れません。
そもそもスマートフォン単体で革新を生む時代ではなくなったのです。
これからはスマートフォンを用いて何をするか、その拡張性が重要な時期です。
それにはソフトウェアの改善や他のデバイスとの連携強化が大きく寄与します。
(または、根本的に新たなデバイスを創出するしかありません。)
スマートフォンだけで人々の生活を一変させることを望むこと自体もう時代遅れです。
だからAppleも毎年iPhoneを売り出す販売周期と決別する必要が(本当は)あるのです。
Appleが次に起こす革新がもしあるとしたらそれは何でしょうか。
全面ガラス張りの新社屋で目を見張るようなプロジェクトが進行しているといいのですが。