五輪経費削減はどこまでやるべきか
豊洲の地下空間の話がパタリと取り上げられなくなり、
ここ数日は2020年東京オリンピックの会場変更について盛り上がっています。
「海の森水上競技場」の建設費が5倍以上に膨れ上がり、
宮城県の「長沼ボート場」を使うという代替案が示されました。
最終的にはこの2択で議論を進めて行くようですが、
ここに至るまで埼玉県の「彩湖」が取り上げられたり、
果ては韓国の競技場まで浮上するなど かなり議論が広がった印象です。
先日はIOCのバッハ会長が来日して都知事を含む複数の関係者と会談し、今になっての会場変更にやや釘を刺すような様子も見られました。
一連の議論を眺めていて思ったのですが
確かに東京都の試算には不備が目立ち、当初の3倍に膨れ上がるとも言われることに納得は行かないでしょう。
しかしだからと言ってオリンピックの開催目的がまるで経費削減かのような雰囲気は、あまりにせせこましい。
多少削減できる部分は減らしていく努力が大切ですが、
観客席を大幅に減らすとか、東京から遠く離れた会場を使うとか、
選手や観客に我慢を強いるようでは開催都市東京の名が立ちません。
東京オリンピックは世界中が日本・東京に注目するわけであり、この時機に対外的にアピールすることは
将来的に日本・東京に広い意味での利益をもたらすことになります。
一般論として、
予算は使うべき場所には使い無駄な場所には使わないことを徹底すべきであり
何でもかんでも緊縮財政みたいな態度では社会の活力が失われてしまうと思います。
小池さんには都民へのアピールを程々にして、オリンピック本来の目的を全うして欲しいと思います。