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政治・経済・社会について考えを綴る、とある東大生の雑感ブログ。

ドゥテルテ氏は「暴言」大統領?

フィリピンのドゥテルテ大統領が中国と日本を歴訪しました。

習近平国家主席との会談では南シナ海問題の一時棚上げを決め、1兆円規模の経済援助を引き出しました。

アメリカとの関わりを捨てるかのような過激な発言もありましたが、安倍首相との会談では

アメリカとの外交関係は維持するし、南シナ海問題についてフィリピンは日本の側に立つと約束しました。

 

まぁ、何という三枚舌外交・・・

 

さてドゥテルテ大統領は麻薬撲滅を掲げ当選し、見事その公約通り驚異的なスピードで対策を進めています。

犯罪者は殺しても良いというそのスタンスは

欧米から見れば人権を蔑ろにしており、当然非難の声が上がるわけです。

 

日本も欧米諸国と肩を並べる「近代民主主義国家」として、見過ごすわけにはいかないでしょう。

実際ニュースでは「暴言大統領の発言の真意は??」(ドナルド・トランプではない)などの見出しが躍っていました。

 

 

ここからが本題です。

ドゥテルテ大統領のことを「暴言大統領」と一方的に片付けてしまって良いのでしょうか?

私が注目するポイントは、

・人権という欧米発祥の概念の一方的な押し付け

・発展段階の異なる国に一様な民主的体制を強制

に見えることです。

 

誤解のないように言っておくと私は日本に暮らしていますから、

人権は尊重すべきであり犯罪者とはいえ生きる権利を勝手に奪うことは出来ないと考えています。

 

しかし、かつて大日本帝国時代の日本は人権など二の次でした。

もっと昔のヨーロッパだって、権力者に人権を認めさせるために幾度も紛争が起きてきたわけです。

 

人権を制限しつつやや強権的に国をリードするという手法は国を発展させていく上で一度は通る道だと思うのです。

それにドゥテルテ大統領はポルポト派みたいにまだ無辜の民を虐殺するようなことはしていません。

 

勿論今後豹変する可能性もありますが、フィリピン国民が今の政策を支持しているわけですし暫くは見守るのが大国の貫禄ではないでしょうか?

 

私はフィリピン国民の選択を尊重したいと思います。